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ホンモノに触れる ~ ウィーンフィル [芸術・美術]

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今回はウィーンフィル。


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昨年、我が町にベルリンフィルが来たので聴きに行った。
小澤征爾指揮の予定が、体調不良で他の指揮者に変わったのは残念だったが、
はっきり言ってめちゃくちゃ感動した。

で、今回ウィーンフィルが隣町に来るということで当然のごとく聴きに行くことにした。

やはり素晴らしい。

自分は音楽はまったくの素人だ。
オーケストラの楽器さえ全部言えない。
それでも、やはりすごいのがわかるのだ。

欧州に来て、結構フィルハーモニーを聴く機会は増えた。
もちろん彼らもプロで、素晴らしいのだ。
それでも、両方プロなんだから素人にはわからないだろう、と思っていたのだが、
わかってしまうくらいすごいのだ。

とにかく音がクリアと言うか雑音がないと言うか、ハーモニーもあまりにも素晴らしく、
もう音がからだに入り込んでくるのだ。
耳で聞くと言うよりからだで聴くと言う感じ。

心が豊かになる。
これが ホンモノ と言うことなのであろう。
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ゲントの祭壇画とピアノの調べ [芸術・美術]

「美の巨人たち」と言うTV東京の番組をご存じだろうか?

多分、視聴率はあまりよくないと思うのだが、毎回1枚の絵(作品)にスポットを当て、その1枚に無理込められた秘密や想いを深く掘り下げる、なかなか良質な番組がある。

毎週録れる時は録って、適当な時にランダムに観ているので、直近の回ではなく、少し前、4月ごろの放送分だと思うが ファン・エイク兄弟「ゲントの祭壇画」がテーマだった。
なんでも、初の油絵の大作であるにもかかわらず、未だに科学的な研究にも関わらず彼らが油に何を混ぜたか解明されていないことや、その当時他の作品では見られず、後の時代のダ・ヴィンチやモネなどが使っている技法が使われていたりと、謎が多いらしい。
また、透明の油を着色した上に塗り込めるなどにより、王冠などの宝飾が極限までリアルに描かれている。

この絵はベルギー・ゲントの聖バーフ大聖堂にあり、以前観に行った事がある。
にもかかわらず、「なんだ?そんなこと知らなかったぞ?」である。
そして当然「どうせならこの番組を見てから観たかった」と思った。
しかも、この絵は今年いっぱいで大修復に取り掛かりしばらく見れないかもしれないそうだ。

と、言うわけでせっかくなので観に行くことにした。
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ドイツはどんより曇り空だったが、車で2時間半。
ゲントは快晴であった。
と、なるとまずはちょっとワインでも・・・と、一息ついて、いざ聖バーフ大聖堂へ。
やはりそういったことを知った上で鑑賞すると、感動もひとしおである。

そして何よりも、「ゲントの祭壇画」はやっぱりゲントにあるのがよい。

さて、大聖堂へ行く前にワインを飲んでくつろいでいた時、どこからともなく美しいピアノの音が。
音のする方へ歩いてみると、河の上に浮かべたボートの上でピアノを弾いているではないか。
それを椅子に座って聴いているおばあちゃん、ベンチの上でチェスをしながら聴いている若者、芝生の上でくつろぎながら聴いているカップル。
ピアノも本格的なもので、曲名はわからないが、本当にきれいな曲だった。
そして、何より、周りにがやがやとした音がなく、自然の音とピアノの音色だけが風に乗って漂っている世界。
なんと素敵な光景なのだろうと、もうこの景色とピアノを聴けただけでゲントに来てよかったと思える瞬間だった。
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ホンモノに触れる~ベルリンフィル編~ [芸術・美術]

昨日、ベルリンフィルのコンサートに行った。正式名称はBerliner Philharmoniker。

実はこれ小澤征爾指揮+ベルリンフィルと言うプレミアもののチケットだった。

ただ、残念なことにご存知の通り小澤氏病気療養中で別の指揮者だったが、こちらでは有名な人らしい。



クラッシックはヨーロッパに来てから聴くようになった素人だが、それでもわかる始まった瞬間の音の違いに圧倒。

持っている楽器+技術なのか、とにかく鳥肌が立つほどの音。

席がよかったので身を乗り出して、各奏者の一挙手一投足まで見ることも出来、途中目を瞑って聴いてみたら、今度は音の洪水だった。

ちなみにこの日のコンマスは日本人の樫本大進。日本人でベルリンフィルの第一コンマスってものすごいことなんだろうなぁ。

休憩時間はこちらではワインかシャンパンを飲むのが基本なので、車だったがそこはやはり楽しい決まりには従わなきゃと言う自己都合の理由で1杯飲んで、後半の演奏へ。

とにかく最近これほど集中したことは仕事でもないぞ(まずいか。。)と言うほど、1つも音を聞き逃したくない思いで集中してクラッシックを聴いたのは初めて。

計2時間が本当にあっという間だった。
ホンモノノナカノホンモノニフレタオモイ。

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マダム・バタフライ [芸術・美術]

週末、オペラ「マダム・バタフライ」を観た。

今年は歌舞伎デビューにオペラデビュー、着実に「ホンモノに触れる」ことが出来ていると思う。

「マダム・バタフライ」は戦後日本・長崎が舞台。蝶々婦人の話。
「椿姫」「カルメン」と合わせて世界三大オペラとする説もあるのだそうだ。

なんでもこのオペラは有名な話なので当然のごとく何度も演じられて来ているが、蝶々役の歌手にとってはほぼ出ずっぱり・歌のパートも長く多く、さらに中低音域に重点を置いた歌唱が求められる為「ソプラノ殺しの作品」とも言われているそう。

確かに、この役は大変そうだと思った。

もちろんカーテンコールでは「ブラボー」の嵐。

残念だったのはオペラそのものはイタリア語、舞台前に電光掲示板で出る翻訳はドイツ語、なので言葉がさっぱりわからなかった。
ストーリーは事前に調べてたので、だいたいわかったが、やはり言葉がわかればもっと面白かっただろう。

それと、これほど有名で世界中で上演されているものにもかかわらず、日本人の設定がやはり「外国人から見た日本人」で、衣装も女性がはかまみたいなの(日本では見たことない様なものなので、「みたいなの」としか表現出来ない)を着てるわ、坊主?神主?は中国風だわ、だったのでもう少しディテールにこだわって欲しかった。

何故かお辞儀と土下座だけは完璧だった。

舞台は障子風の半透明な幕が前面にあり、場面によってはその幕を下ろしたまま幕越しに観るようになっており、ろうそくの灯での生活などがうまく表現されていて、美しかった。

次回はぜひ英語か日本語で観たいものだ。


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ホンモノに触れる [芸術・美術]

「ホンモノ見る・ホンモノに触れる」という事をここ3年ほどのテーマにしてるんだけど、
なかなか忙しさにかまけて出来ていない。

そんな中、久々にベルギー王立美術館に行ってきた。

今回はベルギーに住む先輩の誘いで、王立美術館唯一の日本人承認ガイドによるツアーに参加。
ガイドと言っても研究者、いわゆる「先生」で、この方の専門は絵画の塗料や材料らしい。
その傍ら、皆に絵画の面白さを広める為にガイドをされている。

したがって、内容も面白い。
今回はルーベンスの絵画に関する話だったのだが、「ダ・ヴィンチ コードならぬ、ルーベンス コード」みたいなテーマで、まず講演、その後実際にルーベンスの部屋(王立美術館にはこの様な○○の部屋が100以上あるので、1日では見れない)へ行って、絵を見ながらの解説。

ルーベンスは生涯2000点ほどの作品を残しているが、すべてルーベンスが書いたものはほとんどないそう。
主にルーベンスの弟子達がルーベンス監修の元、書いているらしい。
その際も、弟子が例えば人物を書く際、好きに書いては「ルーベンスの作品」と見做されない為、ルーベンスの過去の作品からその絵のテーマに会う人物を探してきて模写するそうだ。
なので、同じような人物がいくつかの作品に存在する。

とか

ルーベンスは絵画の中に何人の人物を描こうが絶対に絵画の下の方の人物でも足まで入れて書いた。
これは天才的とも言える、卓越した空間把握の技法を持っているのだそう。
なので、画面下で足が描かれてない人物は間違いなく弟子が描いたもの、ということになる。

とか。

日頃、何も知らなくて見るのと、こういう話を聞きながら見るのとではやはり面白さが全然違う。

ちなみに写真が足元が切れている人物のいる絵。
しかし、こっちの美術館はなんで写真が撮れるんだ??
ルーベンス.JPG

去年フィレンチェへ行った際も「ポッティチェリエンジェル」の女性が本なんかで見るより遥かに美しいのに驚いたっけ。

やはり、もっと積極的にホンモノに触れていこうと思った1日だった。
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